毎日が本番

ライフログ

復活 尾崎豊

尾崎豊のラストコンサートツアーを映画にしたものを見に行った。
このコンサートツアーが終わった後、彼は亡くなり、20年が経つ。
以前より、尾崎の後期作品がわかるような気もした。

ハワイから帰ってきた頃、どうやって生きていいのか途方にくれ、シェリーを何度も何度も聞いた。その頃は、ドロップアウト感、喪失感、不安、卑屈でいっぱいだった。誰かがいてくれないとどうしようもなかった。自分だけをどうにかしてくれる誰かが。
当時の自分の価値観はバブルやその後のITバブルを引きずっていて、その状態に戻れない自分が駄目で、どうしようもなくて、自分の人生を誰かに委託したくてたまらなかった。

それから10年近くが経ち、日本も世界も状況が変わった。少しずつではあるが、なんとか自分の居場所をつくってきた私は、ようやく当時の囚われごとから逃れられるようになってきた。世の中には、当時の自分のような者が逆に増えているように思えた。
尾崎がもし生きていて、この状況を目の当たりにしたら、彼はなんと歌うだろう。彼は真剣すぎて、受け止められないのでは、と思ったりした。あの時に人生を終えてよかったのかも、とさえ思った。それとも、彼も、いろいろな囚われ?から脱出して、新たなステージにいたりするのだろうか。
そんなことを思いながら、シェリーを聞いて、映画館で号泣してしまった。