毎日が本番

ライフログ

以前、グリーンのロードスターに乗っていた。当初は、ドライブを楽しむために買った
 車だったが、会社勤めをやめ、自営業をはじめてからというもの、そのロードスター
 仕事用の車となった。

 通勤はもちろんのこと、通販業務用の梱包材を買ったり、仕入れに行ったり、
 イベント用の資材を積んで走り回ったり。
 ある時は、イベント後のゴミで助手席までもが目いっぱいに埋まり、バックミラーの
 確認さえおぼつかないほどに、駆使されたロードスターだった。

 仕入れ問屋やイベント、そしてミーティング会場に、効率よく移動するためによく
 ロードスターの中で食事もした。渋滞する時間を有効活用しようと思ったのだ。
 
 佃から青山に行く途中、茅場町付近のampmで、ジャスミンティと明太子おにぎりと
 メロンパンを買って、もりもり食べながら皇居に向かうのが、いつものパターン。

 でも、ある日、どうしても「濃いモノ」が食べたくなり、こんなものを、、と何度も
 あきらめようと思ったけれどあきらめきれず、ついに「とれたて弁当:ジャージ
ャー麺」
 をオーダーしてしまった。
 とにかく、飢餓的におなかがすいていて、どうしようもなかったのだ。
 レンジから出したてのジャージャー麺を受け取ると、一目散にロードスター
 乗り込み、まずは発進。
 そして、次の信号で車中がジャージャー麺くさくならぬよう、窓を開けてから、
 ふたを開け、箸をわって、スタンバイ。そこで信号が青に変わり、発進。。。。
 でも、がまんができず、一口食べ、次の赤信号を待ちつつ、走る。
 やっと赤信号にあたり、もりもりと食べていたら、隣の車の運転手さんが、「すっ
げぇ、
 この女、ロードスターで焼きそば食ってる。。。」という顔で見つめている。
 「やっばい。。。でも、きっと2度とこの人と会うことはない」と思って、もりもりと
 食べ続けた。
 
 ロードスターでこんなことをしてしまっても、それでもいいくらい、私はその時し
ていた
 仕事が好きだった。寝る時間は削れない体質なので、食べる時間を削ってまで
 とにかく一生懸命していた仕事だった。こんなに好きな仕事にめぐりあえて、心底
 幸せだった。

 今は、事情があって、その仕事はしていない。でも、きっとまた、好きな仕事を
 みつけられると思う。あきらめずに、一歩一歩すすんでいけば。