いつもは彼氏と映画を見に行っているあの子が、私を映画に誘ってくれた。
「10日間で男を上手にフル方法」というタイトルに、一瞬、うーん、、と思
ったのだが、まあ、とにかく映画が見れたらうれしいな、ということで、仕事
帰りに渋谷のツタヤの横の映画館へ行った。
隣にたまたま座った男の人が、ずーっと無印良品のあられをぽりぽりしている
のにはまいったが、とにかく映画はめちゃ楽しかった。
とてもライトなロマンティックコメディに、観客みんなと一緒に笑えるのが、
なん かとってもうれしかった。映画で声をあげて笑ったのはひさしぶりだっ
た。
実はもしかしたら、ツライ思い出にふれてしまうようなシーンもあったよう
な気がするのだけれど、一瞬こらえたら、気がついた時には笑えていた。
自分が笑えたことが、妙にうれしくて、なんか泣きそうになってしまったく
らいだった。
名前も覚えられないくらいどうでもいい存在だった、マシュー・マコノヒー
が、急に超かっこよく見えてくるし、ケイト・ハドソンもやたらとかわいく、
キャメロン・ディアス より好きになりそうなくらい魅力的だった。
こんなひどいことをしても、うまくいくときはうまくいくんだなあって、し
みじみ思った。うまくいく時といかない時の違いって、なんなんだろうなあ
って、笑いながらも、しみじみ考えた。
そして、この映画を見終わった時、私は橋を一本渡った気がしていた。
なかなか超えられなかったものを、橋を一本分だけだけど、超えた気がして
いたのだ。
誘ってくれてありがとう。自分だったら選ばなかった映画だからこそ、誘っ
てくれた彼女に本当に感謝している。やっぱり映画は沢山みなくちゃね。
【編集者の2行】
昨晩、ゲストとルームメイトと、「大富豪」をしました。「やぎり」なんてルール、
知ってた?「革命」なんて言われても〜。結局300円の負けだ!弱い。