毎日が本番

ライフログ

福知山線脱線事故から1年経った今日、追悼慰霊式が行われているとの
ニュース報道を見た。


遺族の方、負傷者の方の心理的被害のケアについて、特集が組まれていた。
事故の際、後方の車両に乗っていた方は、命を落とすことはなかったものの
「もし自分が前の車両に乗っていたら。。。」
「同じ車両でたまたま乗っていた車両が違っただけで、ある人は亡くなり、
自分は生きている。その意味は。。。」
といった思いとともに、これからずっと生きていくのだという。


「半年経ったら、気持ちを切り替えよう」
「一年経ったら、気持ちを切り替えよう」
遺族の方は、そう思って、なんとか立ち直ろうとしてきたという。


しかし、現実的に、一年たったからといって、明日から、
何もなかったかのように、暮らしていけるだろうか。


自分が死んだ方が楽だったと思うくらいの苦しみから、
早く抜け出したい、立ち直りたいと思うのは当然のことだ。
亡くなった方だとて、いつまでも悲しんでいてほしいとは
思わないだろう。


だから、人はかなしいことに、区切りをつけて立ち直ろうと
自分を奮い立たせる。
いつまでも引きずってしまう自分は弱い人間なのではないかと
自らを責めることさえあるかもしれない。


中には、なんとか区切りをつけて、立ち直っていく人もいるだろう。
それはそれで素晴らしい。
でも、すぐに立ち直れないとしても、ずっと心に傷を持ちながら
生きていったとしても、それは恥ずべきことでも、責められるべき
ことでもないと思う。


阪神大震災地下鉄サリン事件、セプテンバーイレブン、
福知山線脱線事故、そしてそれ以外の大小様々な事件。。。
多くの人が、今でも苦しみとともに生きている。
多くの人は、立ち直り、次のステップを歩んでいる。


これから先、自分や大切な人に何が起こるかわからないが
それを危惧して生きるのではなく、日々を大切に、
一生懸命生きるしかないのだろう。
答えなどないけれど。