隣の部屋から、グループ面接の声が聞こえる。
ちょうど、新卒採用の面接をやっているのだ。
どういう人生を生きたいか、語っている。
新卒の時と、その後何年か経ってからと、今と、随分仕事に関する考え方や
生き方に対する考え方が変わった気がする。
新卒の時は、「3年とにかくがんばり、その後2年でその後どうするか決める」
と言っていた。そしてその通り、量的には無茶苦茶働いた。
当時は、一生懸命仕事をするのが、よい生き方だと信じていた。社会的にも
そうしないと認められないと思っていた。
今、一番当時と考え方が違うのは、「長く働き続けるためには、自分はどう
すればいいか」ということに気を配るようになったということだ。
新卒後何年かは、とにかく限界まで働いていた気がする。それが本当に意味
あることかどうかとか、社会貢献しているのかとか、自分の人生にどういう
影響を与えるのかとか、そういうことはあまり気にせず、
「がんばってるぞー!おそくまで仕事だー!たいへんだー!」
という勢いだけで働いていた。
そして、何度か倒れたりして、続かなくてやめた仕事がいくつかあった。
きっとどこかで、そのうち仕事をこんなに一生懸命しなくても、誰かに
養ってもらっちゃえたりするのでは、という甘えがあった。たしかに。
今は、元気に暮らしていくためにできる働き方って何だろうな、という観点
で仕事を考えるようになった。
仕事の量、難しさ、内容、時間帯、楽しさ、貢献度、給料。
やっと世間体から解放されそうになってきた。今一番重要なのは、自分の
元気度だ。自分が元気でない限り、会社への貢献も社会への貢献も、あった
ものではないと言いきれる。
新卒面接の声を聞きながら、自分が面接を受けたら、今はこんな風に答える
のかもしれないな、といろいろ思いをめぐらせた。
【編集者の2行】
キャリア通信ももうすぐ100号を迎えます。すごい。何かお祝いをした
方がいいのかも?